人魚の雫

2025/1/13

  岩に寄り添う憂いの人魚濡れてきらめく鱗は剥がれかけ危うげな夜にもてあます 陸に上がるには脆すぎたの人になるために声をなくした人魚も大人のふりして純粋を捨てたこの私も 嫉妬で醜くなるくらいならあなたから綺麗に終わらせて 切なさに身を切られて極上の痛みを知った人魚は泡になったわ行き場のない想いを抱えた私はどこへゆけばいい? せめて可哀想な恋の欠片をあなたの海に沈ませて いつか真珠に変わって月に拾い上げてもらうまで https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3 ...

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Bacchus

2025/1/18

真夜中のCaffe芸術家たちは一堂に集い酒の神Bacchusが見下ろすなか議論をたたかわせる ありとあらゆる価値観立場で変わる物の見方 芸術家たちは独自のその感性で鳥の目、虫の目となり物事を斜めや下から眺め 美徳を拾い上げ悪態をつく 夜明けに空が白けて皆、方々へ散ってゆくとき ため息をついた葉ずれの音がした https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C%E3%81%AE%E7 ...

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月と金木犀

2025/1/18

秋の夜の月美しい晩は どこからともなく漂う金木犀の香りにゆらゆら 貴方の肩にもたれてゆらゆら 心が解けてひと粒涙浮かんだら 天を仰いですぅーっと息を吸い込んで胸に溜まったもやもやを夜風に散らして 貴方のうなじの匂いに顔をうずめるの 金木犀に微かに恋の香りを移して 著者本人による朗読を公開しています。素人丸だしですがよかったらぜひ🎵 https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C ...

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ドッペルゲンガー

2024/12/3

暗く冷たい洞窟に繋がる夜の森旅人が迷っているとどこかで見たような魔女があらわれおいで、おいで、と手招きする 旅人は疲れきっていたが魔女についてゆくことにした闇に木霊する梟の鳴き声濡れた草の茂みから覗く夜行性の獣の目息をつめた精霊の気配 雲の上ではじっとりと蝕が月を食べようとしている 旅人があとを追ってゆくと魔女は洞窟の中へ そこは幾重にも道が分かれ青く光っている 魔女が突如立ち止まり眼くばせをするのであたりを見渡すとごつごつとした岩肌に過去の幻影が浮かび上がった 異様なことに旅人の大切にしている想い出ばか ...

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Bad girl

2024/12/7

    悪いひと、胸に鳴り響く警告音清く正しく美しく振る舞えば振る舞うほど嘲笑うように平穏な日々が乱れてゆく 甘い囁き、それは堕落への序章積み上げた秩序も崩壊なぜわたしに構うの?あっさり放り投げたくせに 真っ向勝負の綱渡り見つめられたまま後ずさり     著者本人による朗読を公開しています。素人丸だしですがよかったらぜひ🎵 https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C%E3% ...

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Rose

2024/10/9

   薔薇の精につぶやく 君が可愛くなければいいな 気のいいやつでいられるから 薔薇の精は笑って云う わたしもよ 格好良くない人になら 優しくなれる 「Rose」が収録されている詩集はこちら↑ 著者本人による朗読を公開しています。素人丸だしですがよかったらぜひ🎵 https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E%E3%80%8 ...

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リニューアルしました

2024/9/21

https://ondinu0eau.com/ondinu/index.html数年ぶりにブランドのロゴとサイトのTOPページを更新しました。お城の写真はAIで生成。いつまで経ってもヨーロッパに行けないのでついに頼ることに。。今年4月に実家から引っ越してひとり暮らしになったので、ようやく重い腰を上げて「詩と絵と音楽のOndine」の再出発です。これで新作や更新に集中できる〜。とりあえず手始めに朗読の収録に挑戦してみました。声が枯れてるし下手っぴだけれど、よかったら聞いてみてくださいね🎵この投稿のあと公開し ...

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夏至の夜

2024/12/7

    ある美しい夏至の晩少女は山の麓から抜け出した 行く先々で少女は精霊に暗く繁った森の中光で照らしてもらいながら道なき道を進む 真上には月がすべて知った顔をして見下ろしていた 過去世と現世昼と夜あらゆる善悪 様々な境界線の上を少女はひたすら歩いてゆく無意識のうちに それが後に人々の道しるべとなることも知らぬままに     https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C%E3 ...

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シニカル・ロマンティック

2025/1/18

わたしは生まれてからこのかた何不自由することなく生きてきました 洋服の両側のポケットにはいつもたくさんの飴玉が入っていておやつに困ることはありません わたしはいつもひとりで色とりどりの飴玉を楽しんでいました ある日、いつもの散歩の帰り道彼と出逢いました彼はわたしとは真逆の人でたくさんの人に飴玉を配っていました自分の分まで 彼と出逢ってからはわたしも道端で人に会うたびにポケットから飴玉ひとつ取り出してはあげるようになりました わたしのポケットにはもう飴玉はひとつも残ってはいませんそれでも不思議と幸せなのです ...

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パウル・クレー

2025/1/18

やさしいパステルの日々整えられたモザイクの部屋 さようなら秩序と静寂のカンバス さようなら夢みがちな永い少女期よ https://www.amazon.co.jp/%E8%A9%A9%E9%9B%86%E3%80%8C%E6%98%9F%E9%99%8D%E3%82%8B%E5%A4%9C%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E%E3%80%8D-%E6%98%9F%E6%A3%AE-%E6%B6%BC%E9%9F%B3-ebook/dp/B07VBW5622?SubscriptionId= ...

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  岩に寄り添う憂いの人魚濡れてきらめく鱗は剥がれかけ危うげな夜にもてあます 陸に上がるには脆すぎたの人になるために声をなくした人魚も大人のふりして純粋を捨てたこの私も 嫉妬で醜くなるくらいならあなた ...

Bacchus

2025/1/18

真夜中のCaffe芸術家たちは一堂に集い酒の神Bacchusが見下ろすなか議論をたたかわせる ありとあらゆる価値観立場で変わる物の見方 芸術家たちは独自のその感性で鳥の目、虫の目となり物事を斜めや下か ...

月と金木犀

2025/1/18

秋の夜の月美しい晩は どこからともなく漂う金木犀の香りにゆらゆら 貴方の肩にもたれてゆらゆら 心が解けてひと粒涙浮かんだら 天を仰いですぅーっと息を吸い込んで胸に溜まったもやもやを夜風に散らして 貴方 ...

ドッペルゲンガー

2024/12/3

暗く冷たい洞窟に繋がる夜の森旅人が迷っているとどこかで見たような魔女があらわれおいで、おいで、と手招きする 旅人は疲れきっていたが魔女についてゆくことにした闇に木霊する梟の鳴き声濡れた草の茂みから覗く ...

Bad girl

2024/12/7

    悪いひと、胸に鳴り響く警告音清く正しく美しく振る舞えば振る舞うほど嘲笑うように平穏な日々が乱れてゆく 甘い囁き、それは堕落への序章積み上げた秩序も崩壊なぜわたしに構うの?あっさり放り投げたくせ ...

人魚の雫

2025/1/13

  岩に寄り添う憂いの人魚濡れてきらめく鱗は剥がれかけ危うげな夜にもてあます 陸に上がるには脆すぎたの人になるために声をなくした人魚も大人のふりして純粋を捨てたこの私も 嫉妬で醜くなるくらいならあなた ...

Bacchus

2025/1/18

真夜中のCaffe芸術家たちは一堂に集い酒の神Bacchusが見下ろすなか議論をたたかわせる ありとあらゆる価値観立場で変わる物の見方 芸術家たちは独自のその感性で鳥の目、虫の目となり物事を斜めや下か ...

月と金木犀

2025/1/18

秋の夜の月美しい晩は どこからともなく漂う金木犀の香りにゆらゆら 貴方の肩にもたれてゆらゆら 心が解けてひと粒涙浮かんだら 天を仰いですぅーっと息を吸い込んで胸に溜まったもやもやを夜風に散らして 貴方 ...

ドッペルゲンガー

2024/12/3

暗く冷たい洞窟に繋がる夜の森旅人が迷っているとどこかで見たような魔女があらわれおいで、おいで、と手招きする 旅人は疲れきっていたが魔女についてゆくことにした闇に木霊する梟の鳴き声濡れた草の茂みから覗く ...

Bad girl

2024/12/7

    悪いひと、胸に鳴り響く警告音清く正しく美しく振る舞えば振る舞うほど嘲笑うように平穏な日々が乱れてゆく 甘い囁き、それは堕落への序章積み上げた秩序も崩壊なぜわたしに構うの?あっさり放り投げたくせ ...

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カイ・ニールセン(Kay Nielsen 1886-1957)

2024/3/22

前回の予告通り、カイ・ニールセンです。この人の絵は選ぶの迷いました。好きなの多すぎて。なんというのか、画面の使い方というのか、空間の魔術師といいたくなるほどレイアウトが独特です。人物が小さく空が広く高 ...

アーサー・ラッカム(Arthur Rackham 1867-1939)

2024/3/20

前回、エドマンド・デュラックの話をしたので、今度は挿絵画家つながりで「アーサー・ラッカム」の話をします。 アーサー・ラッカムといえば、上の不思議の国のアリスの絵が日本人にはメジャーなのではないでしょう ...

エドマンド・デュラック(Edmund Dulac 1882 - 1953)

2024/3/20

今日はまた、絵の話をひとつ。フランス出身の挿絵画家エドマンド・デュラックについて。 デュラックは不思議な吸引力のある絵を描く、アーサー・ラッカムと並んでイギリスでも有名な挿絵画家です。なので私はずっと ...

ヴィルヘルム・ハマスホイ 静寂の詩人

2024/12/7

今日の絵は、ヴィルヘルム・ハマスホイの「Rest」。いつだったかどこかの美術展で、この絵のポストカードを購入して、気に入ったので、長らく部屋に飾っていました。その時は絵の作者のことをよく知らないまま、 ...

土曜日の絵画と音楽

2024/3/17

最近はあまりテレビを観なくなりましたが、2009年から2010年頃は土曜日の番組が充実していて、朝から旅番組(特に好きだったのは世界の朝ごはん←旅?)、夜は「美の巨人たち」と「ミューズの晩餐」「地球街 ...

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Ondine